バフェットはろう(@buffett_hello)です。
買い物や投資するときに、自分の意志で冷静に判断したつもりが、実は売り手の巧みな戦略に乗せられていることもあります。今回は、買い手としての無意識な心理状態を知り、そういう戦略にとらわれないようにする方法を共有していきます。
買わされているパターンを読み解く
タイムセールや限定で足を止める
「タイムセール」しているお店、「期間限定」のコンビニのお菓子、旅行先の「地域限定」の商品など、ついつい買ってしまう経験はないでしょうか。人は「今しか手に入らない」「ここでしか手に入らない」と思うと、希少性を感じ、実際以上に商品を魅力的に感じる傾向があります。これを「希少性の原理」といいます。
値引きに心惹かれるワケ
「15,000円→9,500円」という値札を見て、つい洋服を購入してしまうとか、夕方のスーパーで値引き商品を大量に買ってしまうなどの経験はないでしょうか。見えた情報が判断基準に影響を及ぼすことを「アンカリング効果*1」といいます。例えば、15,000円という情報があることで、9,500円という金額が割安に感じられ、つい購入したくなってしまいます。
松竹梅の「竹」を選んでしまう
800円、600円、400円のお弁当があります。800円は高すぎると感じ、400円は安すぎると感じ、無難だと思う600円のお弁当を手に取ってしまいます。このように3つの値段(松竹梅)を示された時、真ん中を選ぶ人が多いといわれています。これを「極端の回避性(松竹梅の法則)」といいます。
600円、400円と選択肢が2つしかない場合はこれに当てはまりません。そこに、800円という選択肢を追加することで、400円のお弁当ではなく600円のお弁当を選ぶ人が増えるのです。
無料とかポイント利用にも注意
無料セミナーの広告を見て「無料ならいいか」と思って参加する。お得に生活するため、ポイントをフル活用している。そんな方も多いのではないでしょうか?
人には損をしたくないという「損失回避性」があります。「無料」は損をしないという考えから、無料と聞いた瞬間、人は自然とガードがゆるみます。「無料セミナー」と聞いて気軽に足を運び、気が付いたら保険に加入したり、高額な契約をしていたりと、こんなケースも少なくありません。
また、ポイントも「損失回避性」を利用した戦略です。直接お金を支払う場合と比べて、ポイントを使う場合、「損をしている」という実感が得られにくくなります。一般的に、1万円を支払うより、1万ポイントを使うほうが抵抗感が少ないという人は多いと思います。
後悔のない買い物をするために
限定や値引きに惹かれたり、真ん中の選択肢を選びがちだったり、無料やポイントを活用したりするのは悪いことではありません。実際、限定商品を購入して満足したり、値引きで高品質な商品を割安で入手したり、無料で有益な情報を得たりと、当然いいこともあります。
一方で、無意識が買い物に与える影響を知っておくことも大切です。無意識に人が抱いてしまう偏った見方を、「バイアス」といいます。心のうちにひそむバイアスへの理解を深め、必要以上に振り回されず、自分にとって本当に必要なモノやコトにお金を使いましょう。そうすることで、きっと買い物での後悔を減らせるはずです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
*1:アンカリング効果:(Anchoring effect)認知バイアスの一種で、先行する何らかの数字(アンカー)によって後の数値の判断が歪められてしまうこと。