バフェットはろう(@buffett_hello)です。
貯めても、貯めても尽きないお金の不安。この不安の沼から抜け出す方法はあるのでしょうか。昔から仏教では「持てば不安になる」と言われています。物だけでなく、あらゆる概念や関係性を含めて、とにかく持つことは不安につながります。今回は、手放す生き方を共有していきます。
持てば持つほど不安になる
確かに「老後のためにはこれぐらい貯めておいたほうがいい」とか、「これぐらい貯金がないと老後の生活は成り立たない」といったニュースはよく聞きます。多くの人が、お金を貯めるのは「安心」を手に入れるためなのでしょう。一般的な「安心(あんしん)」とは、いわゆる条件です。つまり、これだけお金があるとか、こんなに仲間がいるとか、セキュリティーのあるマンションに住んでいるとか、そういった条件によって、人は安心を得ようとするわけです。
しかし、そういう安心は、持てば持つほど不安は増してしまうものです。貯金が増えたら、これがなくなったらどうしよう、周りの友だちがみんないなくなったらどうしよう、セキュリティーが破られたらどうしよう。そんな具合に。
昔から仏教では「持てば不安になる」ということは徹底的に言われています。物だけでなく、あらゆる概念や関係性を含めて、とにかく持つことは不安につながるので、手放す生き方を推奨しています。安心というのは幻想ですから、さっさと手放したほうがいいということです。
「あんじん」を求める生き方
そこで安心を「あんしん」ではなく、「あんじん」と読みかえてみましょう。仏教では実際にそのように読みます。おすすめしたいのは、この「あんじん」を求めること。あんじんというのは、心の軸という意味。身体的な特徴や出自など、人は生まれながらの差はありますが、まずはそれを受け止めたうえで、自分はこう生きていくんだという自分の軸を持つ。
自分の軸が定まらなければ、不安に陥ると必ず自分は先天的に恵まれていないとか、あの人のほうがすぐれているからと自分以外のものに責任転嫁してしまいます。
しかし自分の軸を持っていれば、自分本来の道を歩めるわけですから、本当の幸せや安心につながります。今のような不確かな時代に幸せに生きていくためには、「あんしん」を持つよりも「あんじん」になれるかどうかが大きいと思います。
お金は人生をともにするパートナー
お金によって安心や幸せは手に入りませんが、だからといってお金のことを全く無視していいというわけではありません。お金というのは、不幸を回避するのに、大変助かるものだからです。
例えば、病気になっても、お金があったから望む医療を受けられたとか、仕事が忙しいときは、人にお金を払って助けてもらうといったことができます。また非常に悲しい側面ですが、自殺の原因の多くが経済的理由です。もし、その人に稼ぐ能力以前にお金の知識があれば、未然に防げたかもしれません。
さらに何か新しいことを始めるときにも、お金というのはガソリンの役目を果たすでしょう。 ですから、お金はそういうものだとまず知って、お金と仲良くする。これが手に入れば人生が変わると思うのではなく、パートナーのように伴走すれば、不幸を回避したり新しいことを始めたりするときに、役に立ってくれるはずです。
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